インフレが起こるとどうなるのか?
今回のお話は「インフレ」(インフレーション)についてです。
このインフレという言葉、
学校の授業やニュースで耳にしたことがある方もいるかと思います。
それではインフレって一体どんなものなんでしょう?
そしてこのインフレという状態になると、
我々にどんな影響を与えていくのでしょうか?
今回はそのことをわかりやすく話せたらと思います。
インフレとは、
正常な経済の発展と共に「物価が上昇」することを言います。
それを表すのに「物価指数」というものがあります。
これは1950年の時の全ての物の価値の平均を基準として評価しています。
基準である1950年の全ての物の値段を1とした時に、
現在の全ての物の値段の平均はどれくらい変化したのかというようなかたちでみていきます。
下図は物価指数の推移を示しています。
上記を見てもらうとわかるように、
物価というものは経済の成長と共に上昇し続けています。
特に1970年代に起こった高度経済成長期、
いわゆるバブル経済の時にはもの凄い勢いで物価が上昇しているのが見てわかります。
物価上昇率をインフレというのに対し、物価下落率をデフレと言います。
2000年代の日本では物価が緩やかに下落しており、
デフレ経済と呼ばれていました。
その後、経済政策としてアベノミクスが発表されました。
「脱デフレ経済」
という言葉を耳にしたことがあるかと思います。
インフレはお金に関して、
別の見方をすることもできます。
それを分かりやすくする為に、
物価指数をリンゴの値段に例えてみましょう。
以下の図がそれを示しています。
例えば上の絵で説明していきますと、
1970年の時はリンゴの値段(物価指数)が280円で、
1万円でリンゴが35個買えたとします。
しかし1985年になると同じ1万円でもリンゴが14個しか買えないです。
1万円というお金の額は変わらないのですが、
物価が上昇することで買える個数が減ってしまっているのです。
1万円の価値ということを考えると、
1970年ではリンゴ35個分の価値だったのに対し、
1985年ではリンゴ14個分の価値しかありません。
これは1万円というお金の価値が“下がっている”というふうに考えることができます。
物価が上昇することで、
相対的にお金の価値が下がっているのです。
話がややこしくなってきているかと思うので少し整理をします。
インフレとは、
①物価指数の上昇率のことを意味し、物価が上昇することです。
②物価が上昇することで、相対的にお金の価値が下がることです。
こういったことを意味しているのをぜひ覚えて下さい。
インフレの概念は資産形成をする上で今後とても重要になってきます。
インフレの話はここまで。
次回は今回話したインフレの概念をふまえつつ
「貯金しているだけでは資産価値は減っていく!?」
というテーマでお送りしたいと思います。